天然皮革を使用している為、革の表情に若干の個体差が生じます。
草履に適した部分を選び、丁寧に型取りし裁断します。

前後の皺が表面に出ない様に独自の道具を使い、リズムよく細かくひだを取り革を張っていきます。

つま先の革を合わせる部分に段が出ないように包丁で薄く漉き、皺が寄らないようにコルク芯に革を強く引っ張りながら張っていきます。

接着する部分の表面に鉋をかけることで接着力を高くします。
手間の掛かることですが、とても大事な部分です。

コルク芯の微妙なサイズの違いに合わせて革底を裁っていきます。
この時に側面を切らないように裁つのが職人技なのです。

織生地と違って、革は失敗して二度縫いをすると生地が切れてしまうので一度できれいに縫うことが大切です。

花緒が美しく仕上がるように丁寧に芯を引いていきます。
花緒の太さによって芯の太さも微妙に変えています。

芯を引いた胴の中心に前坪を、同系色の糸を使い取り付けます。
胴を曲げて木槌で優しく叩き形を整え仕上げます。

出来上がった台に花緒を取り付けます。
ここでの善し悪しが草履の履き心地を決める重要なポイントです。